2010年5月4日火曜日

MBA1年目の振り返り1. "フラット化する世界"

MBA1年目の学びについて、授業・先生・同級生・課外活動・生活等の観点から振り返りたい所ですが、まずは全体としてどういう感覚を得たかという話から入りたいと思います。なぜなら、旅行・短期出張でしか海外に行くことのなかった私にとって、世界を知る、世界を感じるということは留学の目的の一つであるからです。

昨年の夏サマースクールに通いながら、何か英語の本でも読むかと思って買った一冊、それがThomas Friedman著の"The World Is Flat"(邦題:フラット化する世界)でした。結果として、初めての海外留学、しかもMBA留学の1年目で体感したことは、この本に書いてあることがまさにそうなのかもしれません。
この本で述べられている、世界をフラット化する10の要因を抜粋すると、
1. 11/9/89 : ベルリンの壁崩壊による、知の集約
2. 8/9/95: インターネットの普及
3. Work Flow Software: 個人間、企業間の共同作業を可能とするようなテクノロジーの進歩(HTML等のコーディング等)
4. Uploading: データのアップローディング
5. Outsorcing: アウトソーシング
6. Offshoring: オフショアリング
7. Supply-Chaining: サプライチェーンの開発・発展
8. Insourcing: アウトソーシングの逆で、自社の強みをベースに他社の機能を請け負う(純粋なアウトソーシーとは違い、元々の現業における強みを他社に開放するような動き)
9. In-forming: 個人がネットをベースとした、情報の創出と提供
10. The Steroids: 1-9の要因による影響をより大きくするようなテクノロジー(例としてIP電話等)
になります。加えて、一つの国や国籍に縛られない、人々の移動と混在もこれら要因と関わってくる副次要因であると私は思います。

授業で扱ったケース(Walmart, Zappos, Amazon, Zara等挙げればきりがないです)、多国籍な友人とのコミュニケーション、テクノロジーを駆使したグループワークの進め方といった学校関連の身近な経験から、米国の雇用なき回復といったマクロニュース、以前までの後進国企業が先進国企業を買収するミクロニュース、個人が発信主体となった形でのマーケティング(Dove)へのエクスポージャー、はたまた小(個人やNPO/NGO)が大(大企業・国)に勝る或いは補完する社会的動きと言ったことまで、自分が経験・見聞きしたことは全てフラット化の要因と連関しており、それを訳された日本語の活字ではなく英語環境下で肌で感じたこと、そのことをまずはこの一年の振り返りとして最初に記しておきたいと思います。

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