2010年2月4日木曜日

上手な議論をするためには?

Whartonに来てから一番増えた機会、それは"議論"の場です。
あらゆる授業にはcase studyという形で、特定の問題に対して議論をすることが求められますし、
Whartonの特長の一つである幅広い課外活動(クラブ活動やTrek)においても学生間の議論が必要、またコンサルティングファームのcase interviewを始めとした就職活動の面接も基本的には議論の一種だと思います。

そのような環境に身を置くと、上手かつ効率的な議論をするためには、自分の考えている方向に議論を導くためには何が必要かと日々考えるようになりました。
以下はいくつかある重要な要素の中の、自分自身が日々気をつけている、訓練していきたいポイントです。

1. Logical Thinking
- 論理的に物事を考えて結論を出すことは、議論のスキルとしてまずは重要だと思います。
- かつ頭の中でひたすら考えて結論だけ発するのではなく、絶えず自分の論理、他人の論理を見える化しながら議論を進めていくと、非常に効率的だと思います。

2. Reasonability
- 論理的思考の帰結としてこの結論が重要だ!といくら主張しても、実は現実的でなかったり妥当性がなかったりすることがままあります。議論のそもそもの目的は何かしらの結論を出しアクションに移していくことだと思いますので、reasonableであることはすごく重要です。

3. Emotional Quality
- 実は多くのMBA学生が上の二つのスキルについては一定程度有していることがほとんど(GMAT, Essay, Interviewで一定程度はスクリーンされている)で、その上で一番重要なのは、EQ(Emotional Quality)なのかなと思っています。
- 心理学者のDaniel Golemanによると、EQの因子には自己認識・自己規制・動機付け・共感・社会的技術があり、要は自己管理と人間関係の構築にフォーカスが当たっているのですが、これらのスキルの獲得・向上は正直なかなか難しいなと日々感じています。このEQの向上が自分のこの二年間の目標の一つであることは間違いないです。

"EQ"については、リーダーシップ、組織論、心理学等の分野とも大いに関連していて、文献を色々と読んでいるとすごく面白いのですが、実は灯台もと暗しで、PENN(ペンシルバニア大学の略称)のGraduate School of EducationにAnnie Mckeeという教授兼組織コンサルタントがいて、その人がEQ研究の第一線の一人ということを最近知りました(右の本の著者)。アイビーリーグの大学の一つであるPENNでは、Whartonはもちろんのこと他学部の豊富なリソースも活用可能なのが魅力的で、早速この先生にもコンタクトしてみようと思います。


ちなみに、WhartonにはLeadership Programという、leadershipや上記のEQ向上のきっかけを作るためのpractical trainingの場があり、それについては別途別のエントリーで書こうと思っています。

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