2010年2月27日土曜日

優秀な参謀を持つということ

ここ最近Whartonでは、生徒会や色々なクラブのリーダーシップポジションを選ぶための選挙が増えてきました。立候補している人達がマニフェストを表明し、クラブ会員が投票するという、至って標準的な選挙です。色々な選挙に関わっていたり、また選挙への立候補を考えていたりする中で、選挙に勝つために必要な要素って何なのかと考えるようになりました。

いくつか要素があると思いますが、個人的には一番重要な要素は"優秀な参謀を持つこと"だと思います。立候補している本人は、日々色々な人に投票をお願いしたり、自分の考えを伝えるためにスピーチ・メールしたりで、選挙中は多忙な日々を過ごします。そのような立候補者に対して、冷静かつ大局的かつ戦略的なアドバイスをする参謀がいるかいないかで、その人が選挙で勝つ可能性は大きく変わってくるなと思いました。

舞台は変わりますが、プライベートエクイティのプロフェッショナルの仕事も、一言で言えば"優秀な参謀役"なのだと思っています。企業経営をされている方は日々意思決定と社内外のマネジメントに追われ、またプレッシャーも強いため、第三者からの客観的なアドバイス・サポートを必要としています。コンサルティング会社や投資銀行の方々のサポートももちろん大事と思うのですが、一つの会社の全ての側面について社外取締役・監査役、時にはハンズオンで手伝うメンバーという立場からサポートできるプライベートエクイティは、"参謀"という言葉がぴったりなくらい、脇役として企業経営の全てについて中長期的にサポートしています。私がプライベートエクイティという仕事を選んだのも、この"参謀役"という仕事への強い興味が大きな理由であったりします。

ちなみに、"参謀"という言葉で思い出しましたが、1985年に大前研一さんが書かれた"企業参謀"という著書は一般的に名著と言われているようなので、卒業までに一度読んでみたいと思います。


もう一点ちなみに、僕が好きなマンガの一つである幽遊白書の魔界編で、黄泉が蔵馬を魔界に誘う時にも、当時の部下が無能なので優秀な参謀としての蔵馬とreplaceしたいということが描かれている場面があったなと思い出しました。

以上、優秀な参謀を持つこと、優秀な参謀になることの重要さについてまとめてみました。

2010年2月26日金曜日

ZAMA - フィラデルフィアに出現した本格寿司・和食

今日は妻の慰労も兼ねて、ZAMAという寿司・和食の店に行ってきました。同級生のTKに教えてもらった、昨年12月オープンの店です。お店では同じく同級生のYosuke夫妻、Veronicaに会う等、早速Wharton生のお気に入りになっているようです。

ZAMA (128 South 19th Street)
http://www.zamarestaurant.com/

こちらが外観です、横幅があまりなくひっそりとした感じですが、中に入ってみると・・・


縦長のおしゃれ空間が待っています。

本格的な寿司カウンターもあります。写真に写っている板前さんは日本語ぺらぺらで、彼以外にも日本人の板前さん(フィラデルフィア在住20年)がいます。また、寿司カウンター以外にもバーカウンターがあります。


今日は2人前のSushi & Sashimi Combinationを頼みましたが、これがすごすぎる。。。


なぜすごいかというと、
- 寿司の重要要素であるお米とがりが、日本のレベルが高めのすし屋並の品質である
- ねたの種類が豊富かつ新鮮。金目鯛やほっき貝はフィラデルフィアで初めて食べたし、カキやほたてのお刺身もおいしかった。加えて、はまち+ハラペーニョ+マンゴーという創作巻物もあり、これがまたおいしかった
- しょうゆだけでなく、レモン・ライム等も添えてあり、白身がおいしく食べれるよう配慮がある

加えて、デザート(ゆずクリームブリュレ)も和テイストになっており、これまたおいしかったです。

板前さん曰く、1990年代にはフィラデルフィアにも邦銀や日本の製鉄会社の支店があったため日本人も多く、和食の店がたくさんあったようです(加えて、当時はWharton / PENNに留学していた日本人も今の2倍以上いたと思われる)。その後数は減っていき、今でもそれなりにおいしいお店(Fuji Mt. , Shiroi Hana etc.)は残っているのですが、やはり日本の本格寿司・和食のレベルではないのかなという印象でした。そのような中、フィラデルフィアの中でもCenter City(Whartonの大半の学生が住んでいる中心部)に本格寿司・和食の店を始めることで、ここ数年健康志向=和食への興味が増してきているアメリカ人の需要も取り込みたいとのことでした。ビジネスチャンスとしては大いにあると思います。

無類の寿司好きの私的には、このZAMAがフィラデルフィアNo.1和食に躍り出ました。2週間前からランチも開始したとのことなので、今度はランチにも行ってみようと思います。また、Yosuke夫妻と寿司カウンターで日本酒片手に寿司を食らう会も近日決行したいと思います。

2010年2月25日木曜日

MKTG777 - Marketing Strategy

今日は朝からMKTG 777(Marketing Strategy)という授業のcase writeupのため、同級生のGasparとmtgをしていました。ものすごく効率良く終わって時間ができたので、授業についてのエントリーを書きたいと思います。

Whartonも他の多くのビジネススクール同様、1年生の内はCoreという必修科目群を履修するのが通常です。Whartonの必修科目は非常にバランスよく構成されているとの評判で、学びがいがあります。
一方で、必修科目の一部をwaive(免除)していたり、コーポレートファイナンスとアカウンティングについてはaccelerate(通常より短くintensiveな授業を履修)していたり、2年生になったら少しのんびりしたいという1年生も多いことから、1年生のうちから何かしらのElective(選択科目)を取っている人がほとんどです。

かくいう私も、最初に書いたMarketing Strategyという授業を今学期取っているのですが、これが結構面白い!何故面白いかと言うと、
- 扱っているケースがどれを取っても、marketingの各要素(4Pなど)を学ぶのに即していて勉強になる。今までやったのは、Starbucks(customer satisfactionのために全米の店を一日閉店してバリスタの教育に充てることはマーケティング上justiffyできるか?), Pulolator Courrier(カナダNo.1の輸送・配送会社が破綻の危機からどうやって成長基調に戻ったか?), CMR Enterprises(start-upのキャビネット・木製インテリア製造販売会社が大きなクライアントを獲得したもののマネージができなくなってしまった、どうすればよいか?)
- (個人的には)先生がしっかりしていると思う。毎回の授業が講義+ケースディスカッションになっており、講義部分は正直あまり面白くないものの、様々な業界のインサイトとアナロジーを多様しているため、勉強になる。また、ケースディスカッションのさばきも比較的うまいと思うし、ディスカッションの後のインプリケーションを結構しっかり説明してくれる
- 人数が20人以下でかつ週1回3hのクラスのため発言がしやすい。毎回の授業で3-5回くらいは全員が発言している形ゆえ、能動的に授業やケースディスカッションに入っていくことが可能

後半になってくると1授業で2ケースこなさないといけないので結構大変ですが、Netflix, Zappos, Dove等面白そうなケースが満載なので、今から楽しみです。

ちなみに、GasparはLeadership Fellowに選ばれたようです。niceなやつなので納得がいきます。私のコホート(クラス)は相当優秀な人の集まりなようで、Director's List 10人、Leadership Fellow 6人、BCGからsummer internshipのオファーをもらったのが9人(+BCG出身者が3人)と、3つのデータポイントだけ取ってもすごい人達に囲まれて日々生活しているのだなと感じます。

圧倒されるばかりでなく、自分ももっとWharton communityに貢献できるようがんばりたいと思います。

2010年2月24日水曜日

Yellowknife

MBA受験を共に闘い抜いたUCLA Andersonの友人から教えてもらった、オーロラの絶景ポイントについて。カナダのYellowknifeでは先住民族の歴史を学ぶと共に、最高のオーロラが見れるとのことで、早くもMBA中の旅行先有力候補になりそうです。



オーロラが美しすぎて、癒されます。

先週末のイベント

最近は試験勉強や春休み中のJapan Trekの準備で忙しない日々が続いているのですが、同時に先週末はいくつかのイベント・飲み会もあったので、簡単にシェアしたいと思います。

1. Follies
Whartonを代表する学生イベントの一つで、オーディションで選考された学生が行うミュージカル。4時間近くのショーで長丁場でしたが、本格的で楽しかったです。ちなみに、今年は色々なテーマのAwardを紹介するという建付けでした。


2. 2年生の方々との飲み会
日本人の2年生の方々との飲み会。ゆっくり飲める機会があるようでないので、こういった場面で色々とお話を伺えるのは貴重だなと思いました。在学中、卒業後も続く日本人の先輩後輩の方々とのネットワークは、毎年20人近くの日本人学生が入学するWharton特有の財産だと思っています。

3. International Food Festival
Whartonのinternational studentとその家族が各国の料理を振舞い合うイベント。日本からは、カレーを提供していました。フランス、イタリア、中国、韓国、タイ、インド、ペルー、アラブ諸国とどれもおいしいご飯でしたが、個人的には同級生のJulianaが振舞っていたコスタリカのご飯がおいしかったです。


この他にも、同じCohort(クラス)のDerekのroommateが作ったビールの試飲会、友人の誕生日パーティー等があったのですが、結局参加できずで残念でした。

今週末も就職活動、試験勉強、Japan Trek準備と忙しそうですが、この忙しさを楽しむためにWhartonに来たと言っても過言ではないため、がんばろうと思います。

2010年2月23日火曜日

M&A

先日Whartonのアプリカントの方と話していた時に、その方のご興味がM&Aということだったので、WhartonではM&Aに関してどういう学びの場があるかなといった問いがふと頭によぎりました。

振り返ってみると、投資銀行・PE出身の私がファイナンス関連のエントリーをほとんど書いていないこと自体、MBAに来てからの発想の変化を如実に表しているなと感じています。一方でM&Aという外部リソース獲得の手段自体は、仮に将来自分が事業会社のmanagerになっても、consultantになっても、investment bankerに戻っても、private equity investorを続けたとしても重要な位置付けであることには変わりがないので、今一度最初の問いについてまとめておきたいと思います。

M&Aのプロセスを分解してみると、
1. 買収先候補の選定
2. 買収ストラクチャーの策定
3. 買収先候補のDD (デューデリジェンス)
4. 買収先候補の株主(asset dealの場合は買収先候補そのもの)との交渉
5. M&A取引の実行
6. Post Merger Integration (通称PMI. 非常に重要な要素ですが、今回は取引としてのM&Aにフォーカスしたいので、対象外とさせていただきます)

これに対応する形で、Whartonにある代表的な授業(XXXX 数字3桁が授業名です)・課外活動の機会をまとめてみると、
1. 買収先候補の選定
- FNCE 728: Corporate Valuation (4の交渉の場面でも当然重要になるのですが、いくらの買い物をするのか/するべきなのかを計算できるようになるのは、まずは基本だと思います)
- Case Competition (投資銀行や事業会社が主催する、与えられたケースに対して提案をまとめてプレゼンするコンペ。特定の業界におけるM&Aの提案等がテーマになることが多いため、ビジネスの観点からどういった会社が買収候補になるかを検討する良い機会だと思います。実際私もMedtronicsという医療機器企業のcompetitionに同級生のよし / Austinと参加し、業界を学ぶ良い機会になりました。今年もいくつか参加したいと考えています)
- その他、業界分析・企業分析・事業分析を戦略の観点から行う事業が複数あるので、これも有用だと思います

2. 買収ストラクチャーの策定
- ACCT 743: Accounting for Mergers, Acquisition, and Complex Financial Structures (会計・税務の観点から、M&A取引について学ぶ授業。ストラクチャリングの理解・設計能力の獲得は避けて通れない道なので、こういった授業を取っても良いかもしれません)
- FNCE 751: Mergers, Acquisitions, and Buyouts (後述のMGMT721が戦略の観点からとすると、こちらはファイナンスの観点から色々な取引形態について学ぶ授業。Buyoutが授業に占める割合が高いようです)
- LGST 807: Securities Regulation (アメリカのM&A 関連法もカバーされる授業)
- MGMT 721: Corporate Development: Mergers and Acquisitions (JVや完全買収、LBOといった取引形態がビジネスに与える影響を学んだり、M&Aが買収側・買収される側にどういう影響を与えるかを、企業戦略/事業展開の観点から学ぶ人気授業)

3. 買収先候補のDD (デューデリジェンス)
- ACCT 742: Problems in Financial Reporting (財務諸表を分析する上で留意すべき問題点について、色々な業界・商慣行等をテーマに学ぶ人気授業)
- 会計DD以外には、法務・税務・人事/組織・テクノロジー等についてのDDがあると思いますが、M&Aという文脈で特化した授業はなく、Management, Operations等の関連した授業を取ることで勉強していくことで補完する形になります

4. 買収先候補の株主(asset dealの場合は買収先候補そのもの)との交渉
- MGMT 691: Negotiations (その名の通り、交渉戦略やメカニズムについて演習しながら学ぶ、Whartonの名物授業)
- MGMT 717: The Deals: The Economic Structure of Transacting and Contracting (2のストラクチャリングとも関連しますが、deal engineeringに特化した授業で、取引行為に必要な要素とそのマネジメントを学ぶようです)

5. M&A取引の実行
実際の取引実務、具体的には契約のドキュメンテーション、公開買い付け実務、クロージング実務についてピンポイントに学べる授業はWhartonにないものの、law schoolで一部授業があるようなのでそこで補完可能です

これ以外にも、KKR のpartnerがlaw schoolで教えている法律関連の授業もあるようで、こうしてまとめてみると、Wharton / PENNにはM&Aについて学ぶ機会がたくさんあるなと思いました。私も2年生になったら、上記の授業の一部は履修しようと思っています。また、M&Aはやはり奥が深い分野故面白いなと再認識しました。

尚、そのアプリカントの方は非常にniceな方でしたので、是非合格してWhartonに入学してほしいなと思います。

2010年2月22日月曜日

Analogy訓練場

昨日お会いした、ある戦略コンサルティングファームの方がおっしゃっていたことが印象的でした。
その方の会社では、若手のコンサルタントの方がanalogy(*)をより使えるようになりたいというdevelopment needsを有している場合、全ての会議において最低一回analogyを言わないといけないという指示が上司から下るとのことです。
会議中に言ったanalogyについては、その後会議に出席した上司からfeedbackがあり、またそもそもanalogyを言わなかった場合は、その方へ厳しいコメントがあるとのことでした。

この話を聞いた時に思ったのは、上記のような環境ってものすごく恵まれているなということでした。
ビジネスマンが"connect the dots"のスキルを訓練したくても、どこからどう始めればいいか分からないというケースがほとんどだと思います。一方で上記のコンサルティングファームでは、間違ったanalogyを言うことが許される環境と真摯にfeedbackしてくれる同僚が揃っています。多くの経営者がコンサルティングファーム出身であるという事実についても、"analogy訓練場としてのコンサル"という視点から見てみると、納得できる部分があります。

ちなみに、analogy訓練場という意味においては、ビジネススクールも同様の環境を提供していると思います。全然的外れのanalogyを言ってもせいぜい笑われるくらいですし、むしろ教授や同級生が優しくコメントしてくれる場合がほとんどです。
ということなので、私も全ての授業と会議でanalogyを最低一個は頭の中で考え、発言するかメモとして残しておこうと思いました。

*analogy: 直訳すると比喩・類推といった意味になりますが、もう少し限定的に言うと、特定の産業・国・機能等で起きている事象やそのimplicationを、他の産業・国・機能に当てはめることを言うと思います。ちなみにテーマは必ずしもビジネスに限らなくて良いと思います。

2010年2月20日土曜日

伊集院光

ここ1年くらい、夜寝る前に伊集院光さんのラジオ・Podcastを聞くようになりました。
これがとにかく面白い!
意外なところで言うと、Mr.Childrenの桜井さんもヘビーリスナーであり、ファンであるとのことです。

毒舌トークで色んな時事ニュース・出来事を切りまくるという表層的な面白さもあるのですが、本質的には
- 行動、経験、日々の思考をelaborate、analyzeする力
- 毎週一回2時間のラジオの準備のために他の仕事を断っているくらい、outputを出すことにfocusする力
- 落語家の弟子の経験から養われた話力
から来る面白さなのだと思います。

舞台は違いますが、ビジネスの世界においてもこういった力が重要になる場面もあるなと思い、take noteしておきました。

2010年2月19日金曜日

アメリカで一番売れているワインは?

突然ですが、アメリカで一番売れているワインのブランドって何でしょうか?

正解は[yellow tail]です。
最近は日本でも良く見かけるようになったワインの一つです。


なぜ[yellow tail]がアメリカで成功したか、ある授業で議論になったポイントが面白かったので、書いてみたいと思います。
従来からワインという商品には以下のような情報(機能)が付加されています。
- 産地
- ブドウ種
- 年代
- 醸造元・ブランド

ヨーロッパの人々からするとこれらの情報を基に自分が飲みたいワインを選ぶというのが常識だと思います。
一方でアメリカでは、逆にこういった情報があっても分かりにくくなるだけで、消費者の意思決定を混乱させるというperceptionが強く、売り上げという観点でbreak throughした商品・ブランドがない状況でした。

[yellow tail]はそこに着目し、産地・年代・醸造元といった概念をなくしました。
オーストラリアワインでいくつかのブドウ種の製品がある、といったシンプルな商品構成により、アメリカ人から大きな支持を得てNo.1ワインになったのです。

生産者の立場からすると機能は付加する方ばかりに考えがちですが、機能の除去というのも重要な打ち手だと気付かされます。

例えば、
- 日本の携帯電話: デザインのかっこいいシンプルな携帯や、ご老人・子供用の電話だけができるような携帯が売れている
- IKEA: 家具は出来上がった状態のものを販売側が郵送する、といった既存の家具販売サービスにおける各機能を見直した結果のビジネスモデル
といった事も同様の考え方から来ていると思います。

これらは、機能を除去することでコストは下げながらも、本当に必要な機能は残す、或いは浮いたコストで別の機能を付加することで更なるcustomer satisfactionにつながっている良い事例です。

ちなみに[yellow tail]は、blue ocean strategyの分析対象にもなっていますので、興味ある方は下記リンクをご参照下さい。
http://www.blueoceanstrategy.com/too/yellowtail.html

もう一点ちなみに、今回のエントリーに関連する分野として、Whartonでは以下のようなマーケティングの授業があります。
- New Product Development
- Pricing Policy
- Customer Behavior
いずれもマーケティング専攻の選択科目です。

Whartonはファイナンスだけでなく、マーケティングもすばらしい授業がありますというのが今回の隠れたメッセージでした。

2010年2月18日木曜日

海外探訪の機会

MBAの2年間を広義の人生勉強の期間とするならば、世界各地に旅行・探訪することも有意義な経験だと思います。
Whartonには公式/非公式を問わず、以下のような海外探訪の機会があります。
1. Global Immersion Program ("GIP"): 2週間若しくは4週間の授業という形での研修旅行。当然単位にもなります。代表的なGIPは、南米、東南アジア、中国、インド、ヨーロッパ
2. Global Consulting Practicum ("GCP"): こちらも単位になる正式な授業で、海外の企業に対してコンサルティングをするもの。GIPと違い旅費も先方に負担してもらえるが、それなりのoutputを出す必要があるため、workloadは重いようです。
3. Leadership Venture: 過酷な地でグループにて時間を過ごす中で、リーダーシップやソフトスキルを磨くきっかけを作るという、WhartonのLeadership Programの代表的なものの一つ(授業ではありません)。主な行き先としては、南極、キリマンジャロ、アラスカ、パタゴニア等
4. Trek: 各国の出身者が主体となって企画する研修旅行。Wharton公認のものと非公認のものがあるものの、いずれにせよ授業としての位置付けではなく、課外活動の一環。ぱっと思いつくだけでも、日本(現在準備中)、韓国、インド、コスタリカ、ペルー、イスラエル、エジプト、ロシア/ウクライナ等があります。
5. Career Trek: 各キャリア関連クラブが主体となって企画する、主にはネットワーキング・インタビューを目的としたtrip。代表的なのは、PE/VC Club, Consulting Club, Finance Club等で、学校に来てくれないEmployerが多い業界ほどCareer Trek開催の対象になります。特にPE/VC(詳しくは知らないのですが、Hedge Fund / Restructuringも同様だと思います)については、Trekで企業側との関係を作り、そこから有形無形のプロセスの中でオファーを獲得するという難しさがあるのですが、これについては別途WhartonにおけるPEというテーマで包括的に書きたいと思います。

これだけ色々なチャンスにさらされると、全ては参加できない一方、何かしらは参加・企画している学生がほとんどで、よって他の国や地域を知るという観点からも、Whartonの学生は恵まれていると思っています。

要はフォーカスとプライオリティ付けが必要なのですが、悲しくもここまで書いておいて、自分自身それができていないことに今日気付きました。上記チャンスを活用するか旅行で行くかは別として、興味ある国と地域を棚卸ししておきたいと思います。
[アメリカ国内]
- アラスカ(Leadership Ventureで行ってもよいものの、家族でオーロラツアー・国立公園巡りを検討中。サーモン釣りにも興味あり)
- サンフランシスコ(ワイナリー巡り)
- セドナ(パワースポット)

[アメリカ国外]
- エジプト(エジプト文明を学ぶ)
- アフリカでサファリツアーができる国
- インド(タージマハル)
- スペイン(マドリッド・バルセロナで情熱的な文化を味わいつつ、イビザでchill out)
- フランス・イタリア(夫婦揃って好きなダヴィンチを巡る旅)
- イスラエル(前職の先輩がMBA時代にイスラエルに行って最高だったとのことなので、友人も多いことだし行ってみたい)
- ペルー(マチュピチュ、ナスカ地上絵)
- スウェーデン(前職の先輩が移住していることからも身近で、また北欧の文化・デザインにも興味あり)
- トルコ(東洋と西洋が交わる場所としての文化に興味あり。カッパドキアにも興味あり)
- ギリシャ(エーゲ海クルーズと古代ギリシャ遺跡巡り)

これに加えて、見に行きたい建築という視点で都市を追加していくと発散しすぎてしまうため、今回はやめておきます。

1年生の間はもうまとまった休みが取れない可能性が高いため、夏休みと2年生、卒業前後でいくつかを回ろうと思います。

2010年2月16日火曜日

ブログの差別化

エントリーが少しずつ増え始めたので、この辺で一旦自分のブログの方向性について、何でブログを書いてるかと併せて整理/reviewしておこうと思います。

色々なブログをマッピング・カテゴライズするために、以下のように簡単に二軸で切ってみました(ついでに各象限を勝手にネーミングしてみました)。ちなみにこれ以外にも、何の言語で書くか、どういう機能をブログに追加するか、メインの読者ターゲットは誰かとかでも切れる気がしますが、議論単純化のためご容赦下さい。
各象限を説明してみると、
- ネットで日記書いてます系ブログ→公開・非公開を問わず、ネットで日記を書いている方々のブログ
- 王様のブランチ系ブログ→日々の出来事や最近のトレンド等を、映像や写真と共に詳しく書いているブログ。芸能人やMBAの奥様ブログが代表例
- 魂の叫び系ブログ→自分が日々思っていることを、時には情熱的に、時には随筆的に記しているブログ
- ビジュアルコラムニスト系ブログ→スポーツ雑誌で例えるならばNumberのような、コラム・エッセイにビジュアルを加えた形のブログ

このマッピングに自分のブログをプロットするために、何でブログを書いているか、mission statementを一文でまとめてみると、
- 読者の方々とのインタラクションや自分自身とのシャドーボクシングを通した成長
が目的なのだと思います。

これを達成するためには、多数の読者の方々に読んでいただくことが重要です。
そのために必要なのは、
1. 新規読者を獲得したい
 → 学校やキャリアのことばかりではなく、広範な話題についてカバーすべきです
2. 読者一人当たりのブログ閲覧回数を増やしたい
 → 高い更新頻度で毎日引き付けないといけません
3. 読者のchurnを最小化したい 
 → 更新頻度に加えて、読者の方を飽きさせない、ビジュアルと文字の構成が必要です
なのかなと思います。

ということなので、目的やそのための手段からすると、先程のチャートの中では左下のビジュアルコラムニスト系ブログを志向しつつ、広範な話題提供と高い更新頻度による差別化を心がけたいと思います。

2010年2月15日月曜日

同級生と娘 - Learning Team, WGA Elections

今日はLearning Team ("LT") のPeterの誕生日でした。皆でお祝いのカードとケーキをプレゼントし、Peterにも喜んでもらいました。私のLTでは、メンバーの誕生日を祝うのが常になっています。

ちなみに、これが少し前に撮影した、Peterに抱かれる我が娘の写真です(手前は同じく私のLTのLeo)。


LTに話を戻すと、LTとは学校側が決める、5-6人で1グループの学習チームのことです。単に一緒に予習とかして下さい、と言ったことではなく、Whartonでは実際にwrite upの課題やシミュレーションの課題等をこのLT単位で行うことが求められており、授業によってはそういった課題が全体の成績の30%を占めることがあります。当然メンバーのバックグラウンドや人柄によっては当たり外れがあり、中には崩壊しているチームもあると聞きますが、私はLTに恵まれているなと思っています。最初に書いたような誕生日のお祝いもしますし、今週末もLTでディナーに行く予定です。メンバーの紹介は追々一人ずつしていこうかなと思います。

話は変わり、WGA(Wharton MBAの生徒会)の生徒会長を決める選挙が今日から始まりました。私のCohort(クラス)からは、Amika, Ben, Ngethaの三人が同じチームで立候補しており、私も応援のステッカーを貼り始めました。中でもPresident candidateのAmikaはniceな人で、leadershipもあると思うので是非がんばってほしいと思います。

ちなみに、これが昨年撮影した、Amikaに抱かれる娘の写真です(隣はAmikaのパートナー)。


うーん、生まれた直後から色んな国の人に抱いてもらって、祝ってもらっている娘がうらやましい限りです。

2010年2月14日日曜日

Monocle

アメリカに来てからはまっている雑誌、Monocleについて。
この雑誌を初めて知ったのは渡米後ではなく、実は日本にいた時のTomorrow Landという洋服屋でした。
日本では一冊2,300円程度するため購入していませんでしたが、アメリカでは一冊10ドル、かつ街中の書店に普通に置いているので、毎月買って読んでいます。


この雑誌では、世界各地のビジネス、政治、ファッション、食、カルチャー、デザインの最新トレンドについて取り上げられています。しいて日本の雑誌に例えてみると、BrutusとCasa BrutusとCrea TravellerとGQ Japanをmixして、より洗練した感じだと思います。

アメリカに来るとほとんどの本や雑誌はアメリカ中心の視点で情報や意見が述べられていますが、Monocleにはそういった概念はありません(ちなみにこの雑誌の出版元はUK)。世界各地の人が世界各地のことを知るための共通手段、はたまた無国籍雑誌とでも言えるでしょうか。
Whartonの同級生のバックグラウンドを見てみると、複数の国籍を持っている人や複数の国で生活してきた人が多く、こういった国という概念を超えて生きている人々と共に生活していると、Monocleが一段と面白く読めるようになりました。Business WeekやTime、HBRを読むのももちろん大事ですが、こういった雑誌を読んで世界中の友人との会話のネタを仕入れておくことも重要だと思っています。

ちなみにMonocleにはHPもあり、記事が載っていたり、Monocleと色んなブランド(Blackberry, Porter等)のコラボレーション商品のshoppingが出来たりしますので、見てみて下さい。
http://www.monocle.com/

今月号をまだ手に入れていないので、明日にでも本屋に行かないと。

2010年2月13日土曜日

CHOP - フィラデルフィアの小児科医療事情

フィラデルフィアは小児医療に関しては全米でも進んだ都市で、全く不安なく出産、育児をできるのが魅力的です。PENN附属のCHOP(Children's Hospital of Philadelphia)という、小児科のみに特化した一棟の大きな病院があります(本病院以外に通常の診察を行うクリニックが別途あります)。US Newsによると、この病院の全米におけるランキングはNo. 2、しかしながら定評としては全米No.1と言われているようです。New YorkやWashington DC、他の東海岸の都市からもこの病院まで治療に来る患者さんもいるくらいで、私も妻が娘を昨年8月にHUP(Hospital of UPENN)で出産し、その直後からCHOPでお世話になっていますが、レベルの高さには満足しています。

こちらが病院の概観です。Whartonの学生のほとんどが住むCenter Cityという地区からは徒歩10-20分くらい、Whartonからは徒歩5-10分くらいなので、授業の前後に病院に立ち寄ることも可能なくらいロケーションは便利です。


中もきれいで、子供が遊ぶスペースもあります。

医療スタッフの多くが"The nation's #1"と書かれたTシャツを着ていて、所属する組織や仕事へのattachmentを示すアメリカっぽさが感じられて好きです。


なぜCHOPがレベル高いと感じるかですが、
- 診療科目の種類が多い(病院内に移植関連、フィジカルセラピー、整形外科、小児腫瘍等の専門家/部署が存在)
- レスポンスが早い(娘に生まれた直後黄疸の症状が出た時にも、クリニックの医師から私の携帯にメッセージが入り本病院にすぐ行くようにとの指示があり、Emergency roomに駆けつけたところ、最初の10分で初期診察が終わり、その10分後には治療室で光線治療が始まったくらい、レスポンスと連携のレベルが高かったです)
- 無料で日本語の通訳をつけることが可能(私が授業等で同伴できない時、妻はよく利用してます)
- 医師・看護師・スタッフが全米No.1の病院で治療に従事していることへの誇りを持っており、自信を持って働いていることから、精神的には安心して任すことが可能

Whartonを受験される方、またフィラデルフィアで生活を始められる方で、お子様がいらっしゃったり、これから奥様・ご自身が出産される方にとって、少しでも不安材料の払拭になれば幸いです。尚、妊娠・出産医療事情についても別の機会に書こうと思っています。

寝返りの幸せ

生後半年を境に娘がしきりに寝返りをうつようになりました。月並みですが、自分の子供の成長を間近で見ることができ、毎日楽しいです。
フィラデルフィアで子供が生まれてからの半年間は留学生活の立ち上げも重なり非常に辛い時期が続きましたが、一方で最近は、MBAに留学するタイミングで子供を持っている、若しくは留学中に新たに子供を持つことは、育児への積極的な参画という意味において幸せなことなのだと思うようになりました。よく、子は親の鏡 親は子の鏡と言いますが、彼女の成長を通して自分も一人の人として成長いけたら、またそれが自分のprofessional lifeにも良い影響を与えてくれればと思っています。

ちなみに・・・最近はうつぶせでテレビを見るのが楽しいようです。

2010年2月12日金曜日

投資銀行のPE投資に対する規制について

おとといのWSJより、Whartonの学生にも人気の高いIB/PEに関する記事です。
オバマ政権が進めようとしている金融規制改革の中で、投資銀行のPE投資を禁止する法案が盛り込まれる可能性があるとのことです。
現在のPE marketにおいて、運用資産の水準が大きいfirmを上から並べると、
1. Goldman Sachs Private Equity    USD 90.7 bn
2. Carlyle Group USD 86.2 bn
3. TPG USD 58.3 bn
4. Bain Capital USD 57.4 bn
5. Blackstone USD 54.0 bn
6. KKR USD 41.7 bn
とのことです(source: WSJ)。
PEが主事業である各社を差し置いて、GSが世界最大のPE投資会社という現状は少し奇妙な気がしています。

法案が作られるか、また通るかは別として、投資銀行のPE投資に対する今までの一般的な論点は
- 投資銀行が自己勘定でビジネスをしていること自体が、顧客(PE fundや事業会社)との利益相反を生じさせる
- 自己勘定取引は投資時のleverageと相まって、経営リスクを増大させる→オバマ政権の主張
でした。
確かにこれらの論点は正しいのですが、だからといって投資自体を完全に禁止することをサポートできていない気がします。

むしろ私が奇妙に思っている理由は、
- リーマンショック後の世界において、buy low sell highで儲かったり、自己資本を極小化してローンで調達することでリターンを追求する、といったことが限界的になってきている。かかる状況下で、投資銀行のPE armが継続的にリターンを出せるか不透明
なのかなと思っています。
PEを主事業にしている各社は投資案件の選別や投資後のサポートにおいて、投資銀行が有していないと思われる機能を活用することがあります(Industry Advisorを起用する、投資後のコンサル部隊を自前で持っている等が一般的には有名)。また、コンサルタント/事業会社出身者がどのfirmにもそれなりにいるのが現状です。それらと比較すると、投資先の本源的な価値向上に資することができるかという観点から、投資銀行のPE投資には少しクエスチョンを感じています。

一方で、GSを始め各投資銀行のブランドのもと優良な案件が舞い込んでくる機会やfinancial enjineeringの能力が高いのも事実なので、投資銀行のPE投資についてはその可能性と結果を継続的にwatchしていきたいなと思いました。

2010年2月11日木曜日

建築鑑賞 - Orlando International Airport

大学生の頃から建築を見たり、建築雑誌を読むのが趣味の一つになりました。自分の通っていた学部には板茂さんという、Wotrld Trade Centerの跡地復興計画コンペの最終選考まで残った有名な建築家がいて、今でも授業・研究会を履修しておけばよかったなと思っています(当時はファイナンスの勉強が楽しく、かつそれで精一杯だったという事情もあります。)。
数ある建築物の中でも、旅行好きの私としては空港建築が大好物なので、今回はWDW旅行で使ったOrlando International Airportの鑑賞文を書きたいと思います。ちなみにこの空港は、ケネディ宇宙センターから近いため、スペースシャトルの緊急着陸空港としても指定されています。

まず気を引かれたのが、空港内にあるホテル。確かHyattだったと思いますが、モダンな作りで、開放感がありました。この空港の特長として、チェックインカウンターから荷物検査場までの間に色んなショップがあり、ホテルもそこに位置しています。真下には荷物検査場があり、泊まった翌日にはすぐに飛行機に乗れる機能性の高さです。フライトがキャンセルになった時には航空会社に斡旋されるホテルだと思いますし、そうでなくても一回泊まってみたいと思えました。

ゲートによっては、トラムで移動して搭乗口まで行く必要がありますが、数分間隔で往復していますし、時間もそれほどかからないため、非常に便利です。

最後の最後まで免税店等で買い物も可能で、飽きさせません。マクドナルドやバーガーキング等、日本人になじみのあるお店も多いです。肝心のディズニーショップも荷物検査場までに二箇所あり、最後のお土産購入のチャンスがあります。

総じて、エンタメ性と機能性が高く、荷物検査場・トラム・搭乗口の配置が良いため待ち時間も短く、心地よく感じさせる空港でした。


2010年2月10日水曜日

Walt Disney World Resort


Whartonでは毎年2月の上旬に、1年生がsummer internshipの面接に集中できるよう休暇期間 DIP(Dedicated Interview Period) weekがあります。私も面接や一部授業があったのですが、その合間を利用してOrlandoにあるWalt Disney World("WDW")に行ってきました。今回は同級生のYすけ家との家族旅行です。
WDWは広さが山手線圏内の1.5倍あり、4つのテーマパークと2つのプール系施設、20以上のホテルから形成されるディズニー最大のリゾート施設です。

今回の旅行全般で感じたこととして、
- Orlando Airportに着いてからWDWに行くまで、また帰りについてもオペレーションがスムーズ。空港、バス運営、ホテル、テーマパークが一体のvalue chainとなって顧客に価値を提供していると思います(少し高くてもDisney直営に泊まりたいという顧客の意思決定にもつながっている)。一例として、Disney直営ホテルではcheck-outの時にホテル内でフライトのcheck-inができ、その場でbaggageも預けることが可能。空港ではストレスフリーの状態で、最後のお土産購入が楽しめます。
- WDW内で働いている従業員(WDWでは"cast"という言葉を使っていたと思います)の仕事の質が、Tokyo Disney Land("TDL")より低い。具体的には、Disneyのモットーの一つである"Where Dreams Come True"に即した言動になっていないと思います(アトラクションの機械を動かしながら携帯電話で個人のメールをしていたり)。こういう場面に出くわすと、やっぱり抽象的ではあるものの会社がCredoを公表し、マネジメント・従業員がそれを信じて体現することの重要さを感じます。尚、従業員の年齢がTDLに比べて高いことも、私の感覚に影響しているかもしれないです。
- 上記に関連して、やっぱりTDL, TDSってすごい!数字だけ見てみても、WDWは広さ25,000エーカー、ホテル室数22,343室に対してTDL&TDSは494エーカーと1,711室、にもかかわらずWalt DisneyのPark and Resort Division(世界全体)の2008年の売上高が約USD 11.5 bnに対してオリエンタルランドのテーマパーク部門とホテル部門の09/3期の売上高合計が約3,500億円となっており、1エーカーあたりの収益性をざっくり比べてみるとTDL&TDSがWDWの15倍稼いでいる形です。Walt Disneyが東京のテーマパーク事業のownershipを取らなかったことに対して後悔しているのもうなずけます。

最後に、4つあるテーマパークについて、以下雑感とお勧めの乗り物を述べたいと思います。
1. Magic Kingdom
- 基本的にはテーマパークの全体構成と乗り物がTokyo Disney Landと同じ。時間がない人は省いて良し。
- 印象に残った乗り物:
a. スペースマウンテン(TDLと違い縦1列のジェットコースターでかつ激しい動きのため面白い)
b. ミッキーのフィルハーマジック(TDLには今日現在はないと思われるため、新鮮で楽しめる) 

2. Animal Kingdom
- サファリパークのDisney版かと思っていたためそこまで事前の期待値は高くなかったものの、ジェットコースターあり、ショーあり、サファリツアーありとバランスの良い構成。
- 印象に残った乗り物:
a. エクスペディション・エベレスト(WDWのジェットコースターの中で最も激しいものの一つ。途中から後ろ向きになるため動きが新鮮で面白い)
b. キリマンジャロ・サファリ(20分かけてサファリパークを車で移動するアトラクション。間近で動物を見られる)

3. Disney Hollyswood Studios
- 逆にハリウッドスタジオについては事前の期待値に反して、そこまで面白くなかったとの印象。具体的には、テーマパークが狭くその割に人が多いため待ち時間が長い、またショーの比率が高いため見飽きてくる感覚を覚えました。
- 印象に残った乗り物:
a. ロックンローラー・コースター(エアロスミスの音楽が流れる暗闇の中を猛スピードで走行、回転するジェットコースター。満足度高い)

4. Epcot
- 色んな友人からエプコットが一番つまらないと言われていたため期待値が低かったものの、TDL内のトゥモローランドを大きくした感じのフューチャーワールドと世界各国の名所を模した建物が並ぶワールド・ショーケースの二構成になっており、楽しめました。丸一日かける意義あり。
- 印象に残った乗り物:
a. ソアリン(鳥になった気分で西海岸の名所をめぐる、というコンセプトの乗り物。映像が美しく、かつ3D眼鏡をつけていないのに立体的に見えるためとても面白い)
b. ミッション:スペース(こちらは宇宙飛行士になった気分で地球を飛び立ち火星に着くまでのシミュレーションを疑似体験する、というコンセプト。激しい動きのバージョンとゆるい動きのバージョンがあり前者に乗りましたが、重力がかかっている中で回転するため、非常に気持ち悪くなります。。)
c. (乗り物ではないですが)日本館内にあるTeppan Edo(焼いてくれる人が色んなパフォーマンスをしてくれるので飽きさせません(米国における紅花に通じるものがあります)。味もおいしいです)

2010年2月4日木曜日

上手な議論をするためには?

Whartonに来てから一番増えた機会、それは"議論"の場です。
あらゆる授業にはcase studyという形で、特定の問題に対して議論をすることが求められますし、
Whartonの特長の一つである幅広い課外活動(クラブ活動やTrek)においても学生間の議論が必要、またコンサルティングファームのcase interviewを始めとした就職活動の面接も基本的には議論の一種だと思います。

そのような環境に身を置くと、上手かつ効率的な議論をするためには、自分の考えている方向に議論を導くためには何が必要かと日々考えるようになりました。
以下はいくつかある重要な要素の中の、自分自身が日々気をつけている、訓練していきたいポイントです。

1. Logical Thinking
- 論理的に物事を考えて結論を出すことは、議論のスキルとしてまずは重要だと思います。
- かつ頭の中でひたすら考えて結論だけ発するのではなく、絶えず自分の論理、他人の論理を見える化しながら議論を進めていくと、非常に効率的だと思います。

2. Reasonability
- 論理的思考の帰結としてこの結論が重要だ!といくら主張しても、実は現実的でなかったり妥当性がなかったりすることがままあります。議論のそもそもの目的は何かしらの結論を出しアクションに移していくことだと思いますので、reasonableであることはすごく重要です。

3. Emotional Quality
- 実は多くのMBA学生が上の二つのスキルについては一定程度有していることがほとんど(GMAT, Essay, Interviewで一定程度はスクリーンされている)で、その上で一番重要なのは、EQ(Emotional Quality)なのかなと思っています。
- 心理学者のDaniel Golemanによると、EQの因子には自己認識・自己規制・動機付け・共感・社会的技術があり、要は自己管理と人間関係の構築にフォーカスが当たっているのですが、これらのスキルの獲得・向上は正直なかなか難しいなと日々感じています。このEQの向上が自分のこの二年間の目標の一つであることは間違いないです。

"EQ"については、リーダーシップ、組織論、心理学等の分野とも大いに関連していて、文献を色々と読んでいるとすごく面白いのですが、実は灯台もと暗しで、PENN(ペンシルバニア大学の略称)のGraduate School of EducationにAnnie Mckeeという教授兼組織コンサルタントがいて、その人がEQ研究の第一線の一人ということを最近知りました(右の本の著者)。アイビーリーグの大学の一つであるPENNでは、Whartonはもちろんのこと他学部の豊富なリソースも活用可能なのが魅力的で、早速この先生にもコンタクトしてみようと思います。


ちなみに、WhartonにはLeadership Programという、leadershipや上記のEQ向上のきっかけを作るためのpractical trainingの場があり、それについては別途別のエントリーで書こうと思っています。

2010年2月3日水曜日

Blog始めました!

米国ペンシルバニア大学ウォートンスクール(The Wharton School, The University of Pennsylvania) MBAプログラムに2009年8月から留学している新米パパの留学日記です。MBAの授業内外で日々感じていることやアメリカでの生活のレポートをお届けしたいと思います。